Mac miniに GRAUGEAR のThunderbolt/USB4 対応ケースで SSD を繋いだら爆速冷え冷えだった
M1 Mac miniを使用しています。今までは外部ストレージとして外付けHDDで運用してましたが、とある理由でSSDに替えようと思いました。
DTMで使用するソフトウェア音源やループ等のストレージとしての使用がメインです。
Thunderbolt / USB4 か USB3.1 か
まず Mac mini のどの端子に繋ぐかで話が変わってきます。
M1 Mac mini ではThunderbolt3/USB4(Type-C)端子とUSB3.1 Gen2(Type-A)端子が利用できます。
ハブは介さない前提です。
Amazonで一通り眺めてみましたが、USB3.1対応の外付けSSDの読み込み速度を見てみると概ね540MB/s程度で頭打ちのようです(1000MB/s以上のものも見受けられますがUSB3.2でのスピードかもしれません。この辺がよくわかりませんでした。)
追記:USB3.1 Gen2とUSB3.2 Gen2は同じもの。ということは現在出回っているものでは読み込み1,000MB/sあたりが限界のようです。
一方 Thunderbolt / USB4 対応の外付けSSDはまだほとんどありません。あってもかなり高価。
内蔵SSDをケースに入れて運用
しかし調べてみると、内蔵用のSSDを Thunderbolt / USB4 対応のケースに入れて使用するという方法がありました。
せっかくの Thunderbolt も活用できるし、PCIe、 NVMeという規格だと読み込み速度が外付けとエラい違います。
ちょっとコストはかかりますが。パフォーマンスがレベチっぽいのでこちらで行くことにしました。
Western Digital WD Black SN770
購入した内蔵SSDは Western Digital の WD Black SN770 というモデルの容量1TBで M.2-2280 PCIe Gen4 NVMeという規格です。読み取り速度最大で5,150MB/sだそうです。すごい。
購入時点で¥12,900でした。
なぜ Western Digital にしたかというと、Western Digital の外付けHDDを2台所有していてまだ壊れたことがないからです。信頼しています。
そしてこれに合うケース。
これもメジャーなメーカーの物はまだほとんどなくて新興メーカーのものばかり。
で、これが結構高い。
GRAUGEAR G-M2U4-40G-F
その中でも特にガンガン冷えてくれそうなやつを探しました。SSDは熱くなって一定の温度に達するとパフォーマンスを制限する仕組みになっているんだそう。
そこで目をつけたのが GRAUGEAR と言うメーカーのものです。初めましてですが台湾のメーカーのようですね。
USB4 で Thunderbolt にも対応しているようです。
ヒートパイプと冷却ファン付きでガンガン冷えそうです。
購入時で¥13,900でした。SSDより高い。これにはケーブルが付いてますが、そもそも Thuderbolt/USB4対応のケーブルが高いのでその分価格も余計に高くなってしまうんでしょうね。
本体は写真だとプラスチッキーな感じがしてましたが、実物はズッシリと重みを感じます。全部金属ですね(パッケージにアルミと書いてあります)。茶色っぽい部分はおそらく銅でしょうか。
取り付けてみるとこんな感じです。
最後に熱伝導シリコンとでもいうのかわかりませんが、ケースに熱を伝えるためのシートを貼ります。これは粘着糊は付いていないので何度でも剥がせます。(埃がつきましたが…)
ちなみにこのシートは両面フィルムを剥がしますよ。
組み立てはSSDを差し込んで、ビスで留めて、熱伝導シートを貼ってケースを閉じるだけ。
簡単です。細かいですけど。
速度を計測してみると
接続後、フォーマットして使えるようになりました。
そして早速BlackMagic Disk Speed Test で速度を測ってみたところ、
3,000MB/sを超えるスピードが出ています。
M1 Mac内蔵のSSDも3,000MB/s程度のようですから、Mac内蔵SSDと同程度のスピードが出ていると言っていいんじゃないでしょうか。(なぜかMac内蔵SSDの検証はできませんでしたけど)
ちなみに元の外付けHDDのスピードがこちら
比較にならない。
冷却ファンについて
冷却ファンは多少音がします。部屋が無音だと気になる程度には聞こえます。
しかしMacをスリープさせると冷却ファンも止まってくれるのがとても良いですが、スリープ中にMacがバックグラウンドで動いているとファンも動き出すみたいです。
大容量コンテンツをインストールしてみたら
私はDTMをやってまして、KOMPLETE というプラグイン・ソフトウェア音源のバンドルをアップグレードしてインストールしてみました。
これがそもそも外部ストレージにSSDを導入する目的です。
最近はバッファを大きく取って、かつ少ないトラック数でも「ディスクが遅すぎます」というエラーが多発してたので、おそらくストレージの問題だろうなと思ってました。
インストールするのは KOMPLTE 15 STANDARD とうものなんですが、アプリケーション(インストゥルメントとエフェクト)が95以上、追加コンテンツが50以上あります。
アプリケーションはMac内蔵SSDへ、音源ファイルなどのコンテンツは今回導入した外付けSSDへインストールします。
トータルで300GB程度の容量となってますが、ひとつひとつのアプリケーションは100MB〜500MBくらいです。その他のほとんどが音源などのコンテンツファイルとなっており、こちらは数十MBの小さなものから最大40GB程度のものもあります。KOMPLETE 15 の大部分が外付けSSDへインストールされることになります。
専用の管理アプリでインストールを開始すると速い速い。
ダウンロードの速度はもちろん変わらないので待つ必要がありますが、導入したSSDは速度計測で読み込みだけでなく書き込みも3,000MB/sくらい出ていたので外付けでもインストールが速いです。
なので待ち時間のほとんどがダウンロード時間でした。
冷え冷え
ちなみにデータ移動中にSSDのケース触ってみましたが、全然熱くなりませんでした。微かに温かい程度。室内温度23°C。
ソフトウェア音源のロードもめっちゃ速いですし、今のところ例の「ディスクが遅すぎます」というエラーは起きてません。
まとめ
組み立てはSSDを差し込むのにちょっと手間取りましたけど(結構硬かった)15分程度で完成できました。
パフォーマンスは今のところ非の打ちどころがありません。
読み込みも書き込みも速いしよく冷える。
Thunderbolt/USB4対応の外付けSSDのラインナップが増えて、かつ価格が下がれは良いのでしょうけど、 自作がこんなに手軽なら現状は内蔵SSDとケースで導入したほうが断然良さそうです。